求人原稿は『応募を増やす広告』だけではない
求人原稿の役割は、候補者を集めることと、合わない条件を入る前に確認してもらうことの二つです。良い面しか書かない原稿は、一時的に応募を増やしても、面接で条件差が発覚するか、稼働後に不信を生みます。採用担当の目標を応募件数だけにすると、この問題が起きやすくなります。
原稿ごとに、閲覧数、応募数、面接数、契約数、稼働開始数、30日継続数を追ってください。応募が少なくても30日残る割合が高い原稿は、経営上の価値が高い場合があります。
候補者が知りたい順番で書く
会社が最初に伝えたい理念と、候補者が最初に知りたい条件は一致しないことがあります。冒頭で仕事の実態が分からなければ、その先の会社紹介まで読まれません。次の順番を基本にし、案件ごとに並べ替えます。
- 何をどのエリアで運ぶ仕事か
- 積込から終了までのおおよその時間
- 報酬の計算方法と売上例の前提
- 車両費・燃料・保険・手数料などの本人負担
- 休日、必須条件、研修、相談体制
- 契約形態、選考、稼働開始までの流れ
求人原稿に入れる12項目
候補者が応募前に比較できる情報をそろえます。書けない項目がある場合は、採用の問題ではなく社内条件が未整理である可能性があります。
| 項目 | 具体的に書くこと | 曖昧な例 |
|---|---|---|
| 職種・業務 | 宅配・企業配など、荷物と配送先 | 簡単な配送 |
| エリア | 積込地、主な配送地域、通勤条件 | 勤務地多数 |
| 一日の流れ | 集合、積込、配送、持戻、終了目安 | 好きな時間に働ける |
| 報酬 | 個建・日当、単価、締日・支払日 | 高収入可能 |
| 売上例 | 個数、単価、稼働日、経験期間 | 月収60万円 |
| 経費 | 車両、燃料、保険、手数料の負担 | 詳細は面接で |
| 休日 | 曜日、希望の出し方、繁忙期 | 自由に休める |
| 契約 | 業務委託であること、期間、更新 | 正社員のような表現 |
| 研修 | 横乗り日数、内容、報酬・費用 | 充実の研修 |
| 支援 | 相談先、車両支援、案件変更の条件 | 全面サポート |
| 応募条件 | 免許、車両、端末、経験の要否 | 誰でも歓迎 |
| 選考 | 返信、面接、契約、稼働までの日数 | すぐ働ける |
検索される求人タイトルの作り方
タイトル前半には、候補者が検索する職種名を置きます。会社独自の役職名や『配送パートナー』だけでは仕事内容が伝わらない場合があります。『軽貨物ドライバー』『配送ドライバー』『業務委託』などの一般的な言葉を使います。
基本形は『職種+主なエリア+具体的な特徴』です。特徴は一つに絞ります。複数案件を一つの原稿へ詰め込まず、条件が違う場合は原稿を分けます。
- 軽貨物ドライバー|○○市中心の企業配送|平日稼働
- 業務委託の配送ドライバー|○○センター発|研修あり
- 軽貨物宅配ドライバー|未経験者向け30日フォロー
避けるべき表現と直し方
フリーランス募集では、虚偽や誤解を生じさせる表示を避け、情報を正確かつ最新に保つ必要があります。募集者の名称・住所・連絡先・業務内容・場所・報酬も確認します。制度の適用は取引実態によるため、個別判断は公的窓口や専門家へ確認してください。
| 避けたい表現 | 問題 | 書き換え方 |
|---|---|---|
| 誰でも月収60万円 | 達成条件がない | 経験6か月・月25日・1日○個の売上例 |
| 完全自由出勤 | 案件条件と矛盾しやすい | 希望休は前月○日まで。基本稼働曜日を明記 |
| 経費ほぼなし | 本人負担が不明 | 燃料・車両・保険など項目別に記載 |
| 正社員並みの安定 | 契約形態を誤認させる | 業務委託の報酬条件と変動要因を説明 |
公開前と公開後の確認
原稿を採用担当だけで完成させず、現場管理者と実際のドライバーにも読んでもらいます。書かれた一日の流れ、終了時間、物量、経費が現場と一致するか確認します。公開後は2週間単位で一箇所だけ変更し、応募から30日継続まで比較します。
- 案件・報酬・経費の責任者確認を得たか
- 写真や売上例の対象・期間を説明できるか
- 募集終了・条件変更時に更新する担当者がいるか
- 面接担当も原稿と同じ条件を説明しているか
- 原稿別の30日継続数を計測しているか
