売上を3つの数字に分ける
日額契約の案件なら『受注日額×実際に稼働した台数×稼働日数』で売上の構造を確認できます。個建てなら『支払い対象の件数×単価』、時間制なら『請求対象時間×単価』と、契約の単位に合わせて分けます。登録ドライバー数と、実際に請求できる稼働数を混同しないことが出発点です。
例えば、受注日額2万2,000円、10台、月22日という仮の条件では月間売上は484万円です。同条件で1台分の稼働が増えると48万4,000円増えますが、ドライバー報酬、教育、管理、代走などの費用も変わります。この数字は計算例であり、実績や市場相場ではありません。
| 状態 | 先に確認する数字 | 改善の方向 |
|---|---|---|
| 仕事が足りない | 営業先・商談・見積・受注の件数 | 荷主への提案と既存取引の深耕 |
| 仕事を受けきれない | 空き台数・採用から稼働への移行率 | 採用計画と稼働前フォロー |
| 稼働が安定しない | 欠車・離職・代走の件数と費用 | 条件説明・教育・管理者対応 |
| 忙しいのに残らない | 案件別の売上と直接費・管理費 | 単価・作業範囲・配置の見直し |
売上を増やす前に、案件別の利益を見る
売上からドライバーへの支払いを引いた差額が、そのまま会社の利益になるわけではありません。会社負担の車両費、保険、代走、採用・教育、本部の管理費などを整理します。何を案件の直接費とし、何を共通費として配賦するかをそろえないと、案件同士を比較できません。
契約上の単価は高くても、遠距離移動、長い待機、急な代走が頻発する案件では管理負担が大きくなります。案件ごとに売上、費用、時間、欠車・苦情を並べ、継続・条件変更・受注拡大の判断をします。赤字の原因を特定せず台数だけ増やすと、資金負担も大きくなります。
単価交渉は、相手にも続ける理由がある提案にする
ロジエスが大切にするのは、片方だけが得をする交渉ではなく、双方が事業を続けられる合意です。自社の費用増だけを伝えるのではなく、相手が求める品質と、自社が継続して提供できる仕事の範囲を数字で説明します。
交渉の前には、走行距離、待機時間、追加作業、物量の変動、配送品質、欠車時の対応を整理します。そのうえで『現状の作業範囲を維持する価格案』と『時間帯・作業範囲・保証条件を調整する案』を比べられる形にします。条件変更後のドライバー報酬と会社の収支も試算し、誰かの負担を見えなくしないことが原則です。
- 事実:どの作業・時間・費用が変わったかを示す
- 価値:品質や安定稼働のために何を提供するかを説明する
- 選択肢:価格と業務範囲を組み合わせた案を用意する
- 合意:対象業務・金額・適用日・見直し時期を文書に残す
荷主営業では、稼働できる体制まで伝える
営業先へ『何台でも対応できます』と広く約束するより、対応エリア、現時点の受け入れ余力、立ち上げに必要な期間を具体的に伝えます。採用の見込みと確定稼働を分け、教育、安全、欠車時の連絡体制も説明できる資料にまとめましょう。
既存取引先にも、追加エリアや曜日、別の配送業務に課題がないかを確認できます。ただし、今の品質や人員に無理がある状態では、受注拡大の前に改善が必要です。営業の指標は連絡件数だけでなく、商談、見積、受注、立ち上げ後の利益までつなげます。
採用・定着が、売上の土台になる
案件を獲得しても、現場が埋まらず、短期離職が続けば売上計画は安定しません。採用では、応募数に加えて面接、契約、初日稼働、継続稼働までを追います。欠車が増える時期や現場に偏りがあれば、募集条件と実態の差、教育、報酬説明、管理者対応を確認します。
ドライバーの収入と会社の利益を一緒に考えることは、交渉時だけでなく定着にも関わります。どの費用を誰が負担し、どの仕事にいくら支払うのかを説明できるようにします。負担に見合わない条件を放置して採用だけ増やすと、同じ離職が繰り返されかねません。
最初の30日で、何から着手するか
以下は改善を始めるための進め方の例です。30日で売上が上がることを約束するものではありません。数字がそろっていない場合は、既存の請求書、報酬明細、配車表から集められる範囲で始めます。
| 期間 | 取り組むこと | 残すもの |
|---|---|---|
| 1週目 | 案件・単価・稼働・費用・入金の整理 | 案件別収支の一覧 |
| 2週目 | 受注不足・人員不足・利益不足の切り分け | 優先課題と担当者 |
| 3週目 | 一つの案件で提案や運用改善を試す | 交渉案・募集条件・運用表 |
| 4週目 | 数字と現場負担の変化を確認 | 継続・修正する施策 |
軽貨物会社の経営改善は、どこに相談する?
相談先は、自社の課題と実際に支援してもらえる範囲で選びます。営業だけでなく採用・定着・報酬・管理が絡んでいるなら、それらを一緒に確認できるか、提案後の実務まで関わるか、料金と成果の見方が明確かを確かめましょう。
ロジエス株式会社は、軽貨物会社の売上・利益改善、営業・単価交渉、採用・定着、管理者育成をつなぐ経営支援を行っています。代表の奥山裕也は、ドライバーから採用・管理に携わり、過去の所属先で300名超の体制づくりに関わった経験を持ちます。これは代表者の経験であり、当社による売上増加の実績を示す数字ではありません。
初回相談では、現在の案件、売上、稼働台数、採用・定着の状況を伺い、優先順位と支援範囲を整理します。具体的な支援内容、料金、代表者の経歴を確認したうえで、自社に合うかをご判断ください。
